氷川参道100年の森プロジェクト

〝みんなの森〟を育てる武蔵一宮氷川神社「鎮守の杜100年プロジェクト」を開催

News

 一般社団法人グリーンフォー(green4)は、武蔵一宮氷川神社と連携し、参道の環境保全と教育活動を目的とした「氷川参道100年の森プロジェクト」を開催している。プロジェクトでは、クラウドファンディングを通じて多くの人に参加してもらい、次世代へと受け継がれる「みんなの森」を育てていく。クラウドファンディング参加期間は2025年6月20日まで。参加するには「『武蔵野銀行グループ』IBUSHIGIN」(https://mmp-mbkg-ibushigin.en-jine.com/projects/099)から。支援者には、金額に応じた植樹や、フミン酸フルボ酸配合の環境配慮型美容石鹸「ninigi」などの特典を贈呈する。

 武蔵一宮氷川神社は2400年以上の歴史を誇り、関東一円で信仰を集める名社として広く知られている。全長2㎞の参道は日本一の長さを誇り、多くの人々に親しまれてきたが、近年、参道の環境にはいくつかの深刻な問題が発生している。特に高木類の立枯れが進んでおり、10mを超える大木が枯れ、倒木の危険性が高まっている。また、近年植栽された樹木が根付かず、次世代の森が育たない現状もあるため、景観が乱れ、生態系のバランスが崩れつつあるのが現状となっている。これらの問題の根本的な原因は、参道における人の通行による「踏圧」による土壌環境の悪化にある。土壌が硬化し、落ち葉が掃除されることにより、土壌の透水性・通気性・保水性が低下し、樹木が健全に育つことができなくなっている。このプロジェクトでは、土壌環境の改善を目指し、土中環境の専門家である高田造園設計事務所(高田宏臣氏)の指導のもと、長期的な環境再生を実現することを目指していく。

 具体的には、切株の根元に苗木を密植し、縦方向に深く根を張らせることで土壌の回復を図る。また、炭やくん炭、落ち葉、グリ石、ワラなどを活用し、菌糸が張りやすい環境を作り出すことで、透水性・通気性・保水性を高め、自然の循環を回復させていく。プロジェクトは広く多くの人に参加してもらい、「みんなの森づくり」「学びの場」とするためにクラウドファンディングという形式をとった。施主と業者で森を作るのではなく、資金面でも、実際の植樹活動の面でも、あえて多くの人に関わってもらい、次世代の未来へつなぐ〝みんなの森〟としていく。植樹イベントなども検討していく予定だ。さらにプロジェクトでは、氷川神社の参道をフィールドとし、環境問題、地域活性化、アントレプレナーシップなど、学生から大人まで皆が自分自身にもできることを考える〝学びの場〟としていく。実際には作業としての植樹活動だけでなく、今後行われる植樹イベントのプロデュースなども経験してもらい、地域の小学生なども巻き込んでいく予定だ。

 【土中環境専門家・高田宏臣氏のコメント】都市環境の悪化が進む中、私たちには未来のための行動が求められています。氷川参道の森づくりは、都市の気温を下げ、災害に強い環境をつくり、地域全体の暮らしを守る活動です。例えば、1本のケヤキが蒸発させる水の量はドラム缶1本分に相当し、その際に使われる熱量はエアコン数十台分に匹敵します。森を再生することは、まさに「自然のエアコン」を増やすことにつながるのです。また、この取り組みは単なる地域貢献にとどまりません。荒川水系の水脈を支え、関東全体の水の循環を改善する役割を果たします。都市化によって失われた水の浸透を回復し、「水を蓄える森」をつくることが求められています。このプロジェクトは、関東一帯の水と緑のバランスを回復させる重要な一歩となるでしょう。